4分音符(♩)が表していることは何でしょうか?
私はかつて「音を1拍伸ばす」のだと教えられました。
残念乍らこれは不正解です。
2分の2拍子だったら4分音符は半拍伸ばすという意味だから不正解だね、と納得した方。
ここで扱っているのはもっと本質的な部分です。
どこが不正解かというと、音符が表すのは音の長さではないという所です。
単純に言うと音符(休符も含みます)が表している事柄は「次の音符のタイミング」です。
具体的には、例えば4分の4拍子で小節線のすぐ右に4分音符がある場合、
「この4分音符の次の音の始まるタイミングが2拍目である」ということです。
決して次の音が出るまで最初の音を伸ばす(出し続ける)という意味ではありません。
少し言い方を変えると、音符が表しているのは次の音符が出てくるまでの時間で(この
時間のことを『音価』と言います)、実際に出している音の長さは音価いっぱいのことも
あれば、音価よりも短くなることもあります。
喩えるなら音価は家の敷地で、実際に伸ばしている音は建築面積に当たります。
音も基本的には音価内に収まるように演奏しますが、場合によって多少音価を越えることも
あります。
音価と音の違いをきちんと理解しておきましょう。