音階練習 2021.8.9

私が今まで見てきた教則本には必ず音階練習が入っています。
それだけ音階練習は重要だということですね。

ただ、今の自分に何が必要なのかを考えずに漫然と繰り返しても、さして効果は上がりません。

 

最初は1つ1つの音を出すところから、運指を覚え、音色を揃えるなど、自分の状態に見合った課題を意識しながら練習します。

これらを一通りクリアー出来たら、こんな練習をしてみましょう。


持続音の出せる楽器か機械(チューナーなど)で練習したい音階の主音を出し、
音階上の全ての音を主音と合うように(純正な音程になるように=うなりが出来るだけ少なくなるように)練習してください。
3度、4度、5度、6度はきっちり嵌まる高さの音が1つあります。
2度、7度は割合に据わりの良い高さの音が2つありますが、
通常は2度は高い方、7度は低い方を選択すると良いでしょう。

1つの長調で上手く出来るようになれば、他の長調は同じ感覚で演奏することが出来るようになります。
長調が出来たら短調でも。

この音階が作れるようになると、音階の中での各音のキャラクターがイメージしやすくなります。
主音には主音の、属音には属音のキャラクターがありますから、調性音楽を演奏する際にはそれが役に立つでしょう。

同時に、転調の意味も分かるようになる筈です。

注)上記の練習は要するに純正律で音を取る練習ですが、だからといって曲中の全ての音を純正律で演奏すべきという事ではありません。
全ての曲が純正律で演奏するのが相応しい訳ではありませんし、純正律で演奏する曲の中でも純正でない方が良い音はいくらでもあります。